<抄録> 各種下水処理法として標準的な活性汚泥処理法を含め、窒素やりんの高度除去法である生物学的高度処理法などによるNVの除去率に及ぼす影響因子を評価した。また、下水処理場における負荷削減量を明確にするため、冬季の感染性胃腸炎の流行期において日間変動の調査により流入と流出濃度を評価した。その結果、標準法やOD法ではHRTやML(V)SS濃度にNV除去率が依存すると考えられたが、高度処理法ではその影響が見られなかった。下水処理場における流入、流出のNV濃度の平均は最大検出濃度に対して各々50%程度であることが明らかとなった。流入、流出濃度の変動状況は、処理場の規模や地域差により大きな偏りはないようであった。日間変動による24時間採水と施設滞留時間を考慮したスポット採水により各々得られたNV平均除去率は、ほぼ一致した値であった。 |
<キーワード> ノロウイルス、活性汚泥処理法、高度処理法、日間変動 |