結論からいえば土の希釈という処理方法はなく、このような方法は認められません。
大気や水域といった環境媒体への汚染物の排出では拡散による希釈効果が期待され、汚染は一時的な現象と(フロー汚染)と捉えることができます。一方土壌は一旦汚染されると拡散による希釈効果はあまり期待できません。これをストック型の汚染と呼んでいます。
今回の工事では、Ⅰ工区とⅡ工区の土を機械混合して濃度を下げるということですが、土の混合は微視的に見れば非常に難しく、土質改良機などで十分混合しても分析してみると基準を超過することが多いです。また、混合する前に混合が容易になるように石灰混合を行うことが多いですが、その際pHが変化して鉛などの溶出が促進されるおそれもあります。 |