2017年に「道路土工構造物点検要領」が制定され、盛土高10m以上の盛土のり面が特定土工点検の対象となりました。補強土壁で構成された盛土も含まれており、高さ10m以上の補強土壁では、特定土工点検を行うことが示されております。
特定土工点検は近接目視により行われることが基本とされていますが、補強土壁の中には、その規模や設置環境などにより近接目視による点検が難しい条件のものもあります。このため、補強土壁の点検において、近接目視と比較して合理化が可能となる点検支援技術が望まれております。また、補強土壁は主要部材である補強材が盛土内に敷設されていること、コンクリートパネルや鋼製枠の壁面材など、通常の盛土やコンクリート擁壁とは構造が異なります。このため、補強土壁自体の特徴を踏まえた点検方法や調査方法が必要と考えられます。
本テーマは、補強土壁の点検を支援するための技術情報の提供を目的に、それらの特徴や性能をできるだけ同一条件の下で比較した技術比較表としてまとめることを目的としております。
本募集は、新技術活用システムの活用方式「テーマ設定型(技術公募)」の実施にあたり、そのプロセスの一環として「補強土壁工法の点検支援にかかる新技術」の要求性能や確認事項に対する意見を募集し、技術公募にあたっての要求性能の設定の参考とするものです。
なお、本技術の「テーマ設定型(技術公募)」の実施は、令和3 年3 月末(令和6 年5 月更新)に第三者機関等として選定された(一財)土木研究センターが行うものです。
※「テーマ設定型(技術公募)」:直轄工事等における現場ニーズ・行政ニーズ等に基づき技術テーマを設定し、民間等から技術の公募を行い、同一条件下の現場実証等を経て、個々の技術の特徴を明確にした資料(技術比較表)を作成し、新技術の活用を促進する取り組み。 |