(一財)土木研究センター/開発技術の紹介/超早強コンクリートの利用技術

 

 

超早強コンクリートとは?       

 一般にコンクリートは低価格で圧縮強度が大きく、耐久性に優れてかつ現場で手軽に施工できることなどから、建設用資材として大量に使用されておりますが、欠点は硬化するまでに7〜28日間も要することです。短時間に工事を完了しなければならない補修工事やコンクリート舗装工事等では、この点がコンクリート工事のネックとなっていました。「超早強コンクリート」は、これらの欠点を改良するため開発されたコンクリートで、生コン工場で製造し、現場まで運搬して従来の施工設備と同様な方法で施工が可能で、かつ1日後に完成した構造物を供用できるほど強度発現性に優れています。舗装工事等に使用すれば交通遮断の時間が極力短縮できますが、その有効な利用技術についてはほとんど知られておらず、十分に普及しておりません。財団法人土木研究センターではその特性をさらに明確にし、その合理的使用方法を利用技術マニュアルとしてまとめ、その普及に努めております。

 

材齢がわずか1日で、構造物が使用できる強度が得られる。

普通のコンクリートと同じ機器を用いて、同様に施工ができる。

生コン工場から購入でき、生コン車で運搬が可能。

超速硬セメントを使用したコンクリートより低コスト。

 

財団法人 土木研究センター 発行
超早強コンクリート利用技術マニュアル

 超早強コンクリートの特殊な性能を合理的に利用し、優れた技術として普及させるために、当センターに「超早強コンクリート利用技術研究委員会」(委員長 山本泰彦 筑波大学 教授)を設け、合理的な使用方法を検討し、「超早強コンクリート技術マニュアル」としてまとめたものです。

 

どのような工事に適するのか?

 超早強コンクリートは硬化時の温度上昇量が大きいので、マスコンクリートには不向きですが、それ以外のすべてのコンクリート工事に適用が可能です。 特に下記のような工事にはその早く硬化するという特徴が十二分に生かせます。

 

■特に適する工事

コンクリート舗装

(維持修繕 交差点改良、料金所補修、オーバーレイ)

床版打ち替え

(橋梁補修、床補強)

緊急コンクリート工事

(機械基礎、軌道床補強、緊急補修)

 

 


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