(財)土木研究センター/防汚試験応募要領 |
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1. 促進試験方法 |
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1.1 防汚材料評価促進試験方法T |
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1.1.1 適用範囲 |
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この試験方法は、屋外環境の土木構造物に用いられる防汚材料について、土木用防汚材料T種の材料であるかを評価するのに適用する。 |
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1.1.2 試験片作製 |
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試験片作製の手順は、下記に示したとおりとする。 |
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(1)試験板の材質および寸法 |
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(2)色 |
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(3)被覆方法 |
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(4)乾燥方法 |
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(5)前処理方法(土木研究センターが行う) |
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(6)試験片の取り扱い |
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1.1.3 試験方法 |
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試験方法の手順は、下記に示したとおりとする。 |
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(1) 試験前の明度(L0*)を色彩計1)で測定する。測定箇所は、試験片の上部、中央部、下部の3点とし、3点の平均をとる。 |
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(2)試験に使用する汚れ物質の種類と配合は表−1のとおりとする。 |
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(3) 表−1の配合に従って、カーボンブラックFW−200を脱イオン水に懸濁させる。 |
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(4)(3)にガラスビーズを全容積の約1/3程度加え、撹拌機を用いて、2500rpmの回転数で分散度10μm以下になるまで分散したものを懸濁溶液とする。ガラスビーズは、20メッシュの金網を用いて分離する。 |
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(5)(4)で得た懸濁溶液を脱イオン水にてスプレー適性粘度に希釈し、200メッシュの金網でろ過する。 |
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(6)(5)でろ過した溶液をエアスプレー(エア圧0.4〜0.5Mpa)で、試験片の表面が均一に隠蔽するまで塗布する。 |
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(7)試験片を直ちに60℃で1時間乾燥させた後、室温まで放冷する。 |
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(8)流水下にて、試験片表面の汚れ物質をガーゼ3)で落としながら洗浄する。 |
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(9)洗浄後、乾燥したガーゼで試験片に残っている水分を拭き取り、室温で3時間乾燥させる。 |
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(10)乾燥後、試験後の明度(L0*)を色彩計で測定する。測定箇所は、試験片の上部、中央部、下部の3点とし、3点の平均をとる。汚れの程度(明度差:△L*)は下式によって求める。(合格値:△L=−7.00以上) |
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解説 |
(1) この試験方法は、水/カーボン汚れ促進試験方法を用いたものである。 |
(2) この試験方法は、カーボンブラックの懸濁溶液をはじくような撥水性の防汚材料には適用できない。 |
(3) 試験板は、特に指定のない場合、クロメート処理したアルミニウム板(200×120×1mm)を用いる。 |
(4) 試験片は防汚材料1種類につき3枚作製し、そのうち1枚を試験に使用し、残りは控え板とする。試験操作の誤り等により試験結果に異常があった場合は、控え板にて再試験を行う。 |
(5) 被覆する防汚材料は、原則としてトップコートのみであるが、試験板との密着性に問題のある場合には、適切なプライマー等を用いてもよい。 |
(6) 試験片は、特に指定のない常温乾燥形防汚材料の場合、恒温恒湿(温度23±2℃、相対湿度50±5%)にて2週間乾燥する。 |
(7)
本研究で用いられた防汚材料の多くは、防汚性を発現させるために、材料表面の静的水接触角が低くなるように設計された材料である。また、静的水接触角は、暴露試験の結果より経時的に低下する傾向があることが確認された。よって、防汚材料評価促進試験を行なう前に、防汚材料の表面状態を暴露後の表面状態に近付けるための処理が必要となる。調査の結果、前処理方法として、湿潤処理方法を採用した。 |
(8) ガラスビーズの大きさは、粒径が1.4〜2.0mm程度のものとする。 |
(9) 撹拌機の羽根の形状は、ディスパー羽根型のものを使用する。羽根の大きさは懸濁溶液の作製量に応じて選択する。 |
(10) 約40分間の分散で分散度10μm以下に分散できる。分散度の確認はグラインドゲージで行う。ガラスビーズは20メッシュの金網を用いて分離する。 |
(11) カーボンブラックの懸濁溶液は、エアスプレー適正粘度に希釈した状態で長時間放置するとカーボンブラックが沈殿する可能性がある。そのため、エアスプレーの直前に脱イオン水で20%程度希釈する。 |
(12) 懸濁溶液は、約200g/m2の量を必要とする。 |
(13) 洗浄時のガーゼ拭きは、防汚材料の表面が傷つかない程度に、汚れ物質が落ちなくなるまで、縦→横→縦の順にいずれもガーゼを取り替えて行う。 |
(14) 明度の測定値およびその平均値は、小数点以下3けた目を四捨五入して小数点以下2けたにまるめる。よって、明度差は小数点以下2けたまで求める。 |
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1.2 防汚材料評価促進試験方法U |
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1.2.1 適用範囲 |
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この試験方法は、トンネル内に用いられる防汚材料について、実際のトンネル内で汚れ物質が付着した場合に清掃作業によって容易に汚れ物質を落とすことができる土木用防汚材料U種の材料であるかを評価するのに適用する。 |
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1.2.2 試験片作製 |
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試験片作製の手順は、下記に示したとおりとする。 |
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(1)試験板の材質および寸法 |
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(2)色 |
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(3)被覆方法 |
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(4)乾燥方法 |
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(5)前処理方法(土木研究センターが行う) |
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(6)試験片の取り扱い |
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1.2.3 試験方法 |
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試験方法の手順は、下記に示したとおりとする。 |
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(1) 試験前の明度(L*)を色彩計1)で測定する。測定箇所は、試験片の上部、中央部、下部の3点とし、3点の平均をとる。 |
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(2)試験に使用する汚れ物質の種類と配合は表−2のとおりとする。 |
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(3)表−2の配合に従って混合した汚れ物質を均一に混ぜる。 |
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(4) 水平に置いた試験片の表面に、(3)で作製した汚れ物質をさじですくい取り、ふるいを使用して表面が見えなくなるまで均一に振り掛ける。 |
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(5)試験片の裏面を均等にさじで叩いて汚れ物質を落とす。 |
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(6)(4)→(5)の操作を5回繰り返す。 |
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(7)流水下にて、試験片表面の汚れ物質をガーゼ7)で落としながら洗浄する。 |
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(8)洗浄後、乾燥したガーゼで試験片に残っている水分を拭き取り、室温で3時間乾燥させる。 |
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(9)乾燥後、試験後の明度(L*)を色彩計で測定する。測定箇所は、試験片の上部、中央部、下部の3点とし、3点の平均をとる。汚れの程度(明度差:△L*)は、下式によって求める。(合格値:△L=−5.00以上) |
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解説 |
(1) この試験方法は、ドライ汚れ促進試験を用いたものである。 |
(2) トンネル内で使用する防汚材料は、火災に耐え多量の煙や有毒ガスが発生しない準不燃材料もしくは不燃材料でなければならない。 |
(3) 試験板は、特に指定のない場合、クロメート処理したアルミニウム板(200×120×1mm)を用いる。 |
(4) 試験片は防汚材料1種類につき3枚作製し、そのうち1枚を試験に使用し、残りは控え板とする。試験操作の誤り等により試験結果に異常があった場合は、控え板にて再試験を行う。 |
(5) 被覆する防汚材料は、原則としてトップコートのみであるが、試験板との密着性に問題のある場合には、適切なプライマー等を用いてもよい。 |
(6) 試験片は、特に指定のない常温乾燥形防汚材料の場合、恒温恒湿(温度23±1℃、相対湿度50±5%)にて2週間乾燥する。 |
(7)
本研究で用いられた防汚材料の多くは、防汚性を発現させるために、材料表面の静的水接触角が低くなるように設計された材料である。また、静的水接触角は、暴露試験の結果より経時的に低下する傾向があることが確認された。よって、防汚材料評価促進試験を行なう前に、防汚材料の表面状態を暴露後の表面状態に近付けるための処理が必要となる。調査の結果、前処理方法として、湿潤処理方法を採用した。 |
(8) 汚れ物質を均一に混ぜる方法としては、表−2の配合に従って混合した2sの汚れ物質と直径約2cmの磁性球を容量4リットルの磁性ポットに入れ、50rpmで12時間転がす。 |
(9) ふるいは、14メッシュの金網を使用する。 |
(10) 洗浄時のガーゼ拭きは、防汚材料の表面が傷つかない程度に、汚れ物質が落ちなくなるまで、縦→横→縦の順にいずれもガーゼを取り替えて行う。 |
(11) 明度の測定値およびその平均値は、小数点以下3けた目を四捨五入して小数点以下2けたにまるめる。よって、明度差は小数点以下2けたまで求める。 |
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1.3 透光板用防汚材料促進試験方法(案) |
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1.3.1 適用範囲 |
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この試験方法は、屋外環境の土木構造物に用いられる透光板用防汚材料について適用する。 |
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1.3.2 試験片作製 |
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(1)試験片の材質及び寸法 |
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(2)色 |
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(3)被覆方法 |
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(4)乾燥方法 |
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(5)前処理方法 |
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(6)試験片の取り扱い |
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1.1.3 試験方法 |
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試験方法の手順は、下記に示したとおりとする。 |
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(1)試験片に白色標準板を裏当てし、試験前の明度(L0*)を色彩計1)で測定し、透過率を透過率計2)で測定する。測定箇所は、試験片の上部,中央部,下部の3点とし、3点の平均をとる。 |
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(2)試験に使用する汚れ物質の種類と配合は表−3とする。 |
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(3)表−3の配合に従って、カーボンブラック FW-200を脱イオン水に懸濁させる。 |
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(4)(3)にガラスビーズを全容積の約1/3程度加え、攪拌機を用いて、2500rpmの回転数で分散度10μm以下になるまで分散したものを懸濁溶液とする。ガラスビーズは、20メッシュの金網を用いて分離する。 |
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(5) (4)で得た懸濁溶液を脱イオン水にてスプレー適性粘度に希釈し、200メッシュの金網でろ過する。 |
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(6) 溶液をエアスプレー(エア圧0.4〜0.5MPa)で、試験片の表面が均一に隠蔽するまで、片面ずつ塗布し両面塗布する。 |
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(7)試験片を直ちに60℃で1時間乾燥させた後、室温まで放冷する。 |
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(8)エアスプレーで0.3MPaの圧力で水噴霧し、汚れ物質を除去できなくなるまで(120秒を限度とする)洗浄する。 |
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(9)乾燥後、試験後の明度(L*)を色彩計で測定する。測定箇所は、試験片の上部、中央部、下部の3点とし、3点の平均をとる。汚れの程度(明度差:△L*)は、下式によって求める。(合格値:△L=−5.00以上) |
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(9)水洗浄後、室温で3時間乾燥させ、残っている水分をなくす。 |
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(10)乾燥後、試験片に白色標準板を裏当てし、試験後の明度(L1*)を色彩計で測定し、透過率を透過率計で測定する。測定箇所は、試験片の上部,中央部,下部の3点とし、3点の平均をとる。汚れの程度(明度差:△L*)および透過率は下式によって求める。(合格値:△L=−3.20以上、透過率66.0以上) |
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解説 |
@この試験方法は、カーボンブラックの水懸濁溶液をはじくような撥水性の防汚材料には適用できない。 |
A試験片は、ポリカーボネート板(三菱瓦斯化学(株)製ユーピロンNF-2000U同等品 200×120×5mm)を用いる。 |
B試験片は防汚材料1種類につき3枚作製し、そのうち1枚を試験に使用し、残りは控え板とする。試験結果に異常があった場合は、控え板にて再試験を行う。 |
C被覆する防汚材料は、トップコートのみであるが、試験板との密着性に問題のある場合には、プライマー等を用いてもよい。 |
D本研究で用いられた防汚材料の多くは、防汚性を発現させるために、材料表面の静的水接触角が低くなるように設計された材料である。また、静的水接触角は、暴露試験の結果より経時的に低下する傾向があることが確認された。よって、防汚材料評価促進試験を行う前に、防汚材料の表面状態を暴露後の表面状態に近付けるための処理が必要となる。調査の結果、前処理方法として、湿潤処理方法を採用した。 |
Eガラスビーズの大きさは、粒径が1.4〜2.0mm程度のものとする。 |
F撹拌機の羽根の形状は、ディスパー羽根型のものを使用する。羽根の大きさは懸濁溶液の作製量に応じて選択する。 |
G約40分間の分散で分散度10μm以下に分散できる。分散度の確認はグラインドゲージで行う。ガラスビーズは20メッシュの金網を用いて分離する。 |
Hカーボンブラックの懸濁溶液は、エアスプレー適正粘度に希釈した状態で長時間放置すると、カーボンブラックが沈殿する可能性がある。そのため、エアスプレー塗装する直前に脱イオン水で20%程度希釈する。 |
I懸濁溶液は、約200g/m2の量を必要とする。 |
J本試験に使用するスプレーガンは、塗料供給法式として外部混合の重力式を用いる。塗料ノズル口径は1.3Φmm、パターン形状はストレートタイプとし、形式としてW88-13H5G(W71-21G)を使用する。 |
K水噴霧洗浄条件は、エアスプレー0.3Mpaの圧力とし、試験片からの距離を約10cmとする。 |
L明度の測定値およびその平均値は、小数点以下3桁目を四捨五入して小数点以下2桁にまるめる。よって、明度差は小数点以下2桁まで求める。 |
M透過率の測定値およびその平均値は、小数点以下1桁けた目を四捨五入して整数にまるめる。 |
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2.試験依頼 |
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試験依頼は、別紙の試験依頼書に必要事項を記入の上、土木研究センターに送付する。(FAXでも可) |
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3. 試験時期 |
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試験は、依頼状況にもよるが原則的に年4回程度実施する。 |
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4. 試験費用 |
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(1)T種およびU種 |
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1材料に付き100,000円(税抜き)とする。 |
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(2)透光板用試験 |
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1材料に付き120,000円(税抜き)とする。 |
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*前処理の段階でふくれ等が確認され、試験を行えない場合:50,000円 |
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