(一財)土木研究センター/開発技術の紹介/航路モニタリングシステム技術

 

航路モニタリングシステム技術

 

●概要

 当センターでは、河床変動の大きな河川等で航路の安全性を確保するため、迅速に河床形状を把握できるモニタリングシステムを開発しました。
 本システムは、計測船に精度良い測量が可能なRTK-OTF方式.(Real Time Kinematic On The Fly)のGPSと超音波測深機を搭載し、計測船を移動させながら河床の標高計測を行うものです。計測したデータは船上のパーソナルコンピューターに収録し、計測終了後所定の処理を行い河床地形データ、水深データおよび航路などの出力ができます。
 なお、GPS基準局と受信局の通信は、広範囲に利用可能であるMCA方式(Multi-Channel Access)を採用しています。

 

 

●モニタリングシステムの性能

1. 水深の測定範囲  

0.5〜100m

2. 計測範囲

基準局を基準として、半径10km程度

3. 計測誤差

鉛直・水平方向とも2cm以下

 

●システムの特徴

1. 広範囲の計測
  MCA無線局(Multi-Channel Access)を利用しているため、広範囲の計測が可能です。
2. 迅速な計測結果の出力
  GPSによる位置情報と測深機による水深データをパーソナルコンピューターに取り込んで、河床高コンター・水深コンター・断面図等を迅速に出力できます。
3. 航路ナビゲーションによる船舶の安全確保
  船舶の位置情報(GPS)を計測結果図中に表示することにより、船舶の安全な航行を支援します。

 

 

●システムの利用

1. 任意のピッチでカラー表示できることから視覚的に地盤の高低を認識できます。

2. 所定地点における任意の時刻の水面高を入力することにより、水深分布の経時変化を表示できます。

3. 本データベースと航行する船舶のGPSを組み合わせることにより、ナビゲーションが可能となります。

4. 計測日時の異なるデータを用いて、河床高の経時変化(砂州の移動等)を検討することができます。

5. 任意の河床断面を出力できます。

 

 


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