(一財)土木研究センター/「耐候性大型土のう」に関する性能証明申し込み案内

 
「耐候性大型土のう」に関する性能証明申し込み案内
   

目次

1.性能証明の趣旨

2.性能証明内容

3.費用(消費税別)

4.申し込み方法

5.性能証明の取り消し

 
参考1:1製品当たり[生地]および[吊り上げベルト]の性能評価試験数量
参考2:参考2:1製品当たりの[袋体]性能評価試験数量
参考3:性能証明(証明有効期間3年)を取得した製品(第2回改訂版)
参考4:性能証明(証明有効期間3年)を取得した製品(改訂版)
 

(付)証明依頼書様式

   

1.性能証明の趣旨

 

 「耐候性大型土のう」は、土木用材料として、道路や河川を対象とした仮設土留め構造物、仮護岸工、仮締切工、緊急を要する応急復旧工事などに活用されています。
 土木研究センターでは、「耐候性大型土のう」を用いた「耐候性大型土のう積層工法」に適合した性能を確認する性能証明業務を実施します。
 評価を行う項目、方法、性能規定値は、『「耐候性大型土のう積層工法」設計・施工マニュアル[第2回改訂版 令和5年5月]』(一般財団法人土木研究センター)に基づいております。

   
2.性能証明内容
 

 『「耐候性大型土のう積層工法」設計・施工マニュアル』で規定する「耐候性大型土のう」に必要な性能を表−1に示します。

 

(1)材料に要求される性能[生地]および[吊りベルト材]

 

 「耐候性」及び「定荷重下状態の耐候性試験」については、依頼者が提出した製品に対し、土木研究センターが試験を実施し、性能を確認します。
 それ以外については、依頼者が公的試験機関で実施した試験成績表を土木研究センターに提出し、性能を確認します。

(2)土のうに要求される性能[袋体]

   依頼者が提出した製品に対し、土木研究センターが試験を実施し、性能を確認します。

(3)性能証明書の発行

 

 上記(1)および(2)の結果より、表−1に規定する全項目の性能証明書を発行します。

   
 
表−1 「耐候性大型土のう」に要求される性能

項    目

評価内容

性能規定値

試験方法

材料に要求
される性能
[生 地]

初期強度
変形特性

初期引張強さ

強度1)

袋材たて

    N/cm以上

JIS L 1096 準用

袋材よこ

    N/cm以上

胴部縫製

   N/cm以上  

初期伸度

伸び率

袋材たて

     35%未満

袋材よこ

     30%未満

耐久性

耐候性2)

強度

袋材たて

240 N/cm 以上

JIS L 1096準用
屋外曝露試験
[短期1年,長期3年]

袋材よこ

240 N/cm 以上

胴部縫製

240 N/cm 以上

定荷重下状態
の耐候性試験

強度

袋材よこ

160 N/cm 以上

JIS L 1096準用
屋外曝露試験
[吊り荷重:80N/cm]
[負荷期間:6ヶ月 (短期,長期)]

胴部縫製

160 N/cm 以上

耐薬品性

強度

H2SO4
(pH2)

240 N/cm 以上

JIS K 7114 準用
JIS L 1096 準用

NaOH
(pH12)

 240 N/cm 以上

NaCl

 240 N/cm 以上

耐熱性

強度

240 N/cm 以上

JIS Z 1651準用
JIS L 1096準用
[耐熱試験;70℃・1時間]

耐寒性

強度

240 N/cm 以上

JIS Z 1651準用
JIS L 1096準用
[耐寒試験;-25℃・1時間]

耐環境性

溶出試験

溶出・生態

有害物質を溶出しないこと

昭和34年厚生省告示
第370号準用

排水・透水性

開孔径

O95

1.0mm 程度以下

ASTM D 4751 準用

透水性

透水係数

1.0×10-2cm/s以上

JIS A 1218 準用

材料に要求
される性能
[吊りベルト材]

初期引張強度2)

引張強さ1)

強 度

 kN/本以上

JIS D 4604 準用

耐久性

耐候性2)

24 kN/本以上(4点吊り)

屋外曝露試験
[短期1年,長期3年]

耐熱性

24 kN/本以上(4点吊り)

JIS D 4604準用
[耐熱試験;70℃・1時間][耐寒試験;-25℃・1時間]

耐寒性

24 kN/本以上(4点吊り)

土のうに要求
される性能
[袋体]

[中詰め構造]

圧縮強度特性

圧縮強度

240 kN/u以上

性能評価試験段階
(礫質土)

摩擦特性

袋体と袋体

摩擦係数: 礫質土 0.5 以上
砂質土 0.5 以上
粘性土 0.5 以上

「耐候性大型土のう積層工法」 設計・施工マニュアルに規定する評価試験

土と袋体

摩擦係数: 礫質土 0.6 以上
砂質土 0.5 以上
粘性土 0.4 以上

吊上げ・吊下ろし特性

損傷の有無

所定の繰返し回数(10回)後に吊上げ材,生地の亀裂・損傷等により,中詰め材がこぼれださないこと

衝撃落下特性(耐衝撃性)

損傷の有無

所定の落下回数(3回)後に生地の亀裂・損傷等により,中詰め材がこぼれださないこと

形状保持特性

形状寸法

形状(高さ,直径)が満足されること
直径1.1m±6%
高さ 1.0m±6%

吊り角度

吊り角度(60°)を満足できること

1) 製造会社における製品規格値
2) 屋外曝露の結果は、証明日より1年以内の結果を用いることを原則とし、1年耐候製品については、1年間の屋外曝露により判定し、3年耐候製品については、@1年間の屋外曝露後から3年後の予測、A過去に実施した同製品の屋外曝露の強度変化(新規の場合は同種繊維を参考)、の@Aを考慮して判定を行う。なお、3年耐候製品について1年経過後基準値の1.2倍(ベルト:30kN/本、生地:300N/cm)を下回る場合は、追加試験等の実施を条件として総合的に評価を行う。
 
土木研究センターで実施する試験項目
 

(4)性能証明の有効期間および更新

 

性能証明の有効期間は3年間で、更新することができます。

  更新時に屋外曝露試験(材齢1年)により耐候性を確認します。更新の18か月前から受付を開始します。
  有効期間内においては、依頼者が製品製造時もしくは製品受入れ時に「製品品質検査」を実施し、品質の安定状態を確認します。検査内容・頻度については、性能証明の条件として、依頼者と土木研究センターが協議・取り決めします。
  証明更新時には、「証明更新検査」結果および過去3年間の「製品品質検査」結果を土木研究センターが確認することによって、性能証明を更新できます。更新時製品品質検査様式例
  証明更新検査の内容(表−2参照)
 材料に要求される性能 [生 地]および [吊りベルト材] の初期強度及び変形特性
 材料に要求される性能 [生 地]および [吊りベルト材]の耐候性
 土のうに要求される性能[袋体]
 
表−2 証明更新検査の内容

項    目

評価内容

性能規定値

試験方法

材料に要求
される性能
[ 生 地 ]

初期強度
変形特性

初期引張強さ

強 度

袋材たて
袋材よこ

 

JIS L 1096 準用

胴部縫製

 

初期伸度

伸び率

袋材たて

35%未満

JIS L 1096 準用

袋材よこ

30%未満

耐久性

耐候性1)

強 度

袋材たて

240 N/cm 以上

JIS L 1096準用
 屋外曝露試験
[短期1年,長期3年]

袋材よこ

240 N/cm 以上

胴部縫製

240 N/cm 以上

材料に要求
される性能
[吊りベルト材]

初期引張強度

引張強さ

強 度

JIS D 4604 準用

耐久性

耐候性

強 度

24 kN/本 以上(4点吊り)

JIS D 4604 準用
屋外曝露試験
[短期1年,長期3年]

土のうに要求
される性能
[袋体]

中詰め構造

形状保持特性

直 径

1.1m±6%

「耐候性大型土のう積層工法」設計・施工マニュアルに規定する評価試験

高 さ

1.0m±6%

圧縮強度特性

圧縮強度

240 kN/u以上

性能評価試験段階(礫質土)

1) 屋外曝露の結果(材齢1年)は、更新期限より1年以内(前年同月)の結果を用いることを原則とし、1年耐候製品については、1年間の屋外曝露により判定し、3年耐候製品については、@1年間の屋外曝露後から3年後の予測、A過去に実施した同製品の屋外曝露の強度変化(新規の場合は同種繊維を参考)、の@Aを考慮して判定を行う。なお、1年経過後基準値の1.2倍(ベルト:30kN/本、生地:300N/cm)を下回る場合は、追加試験等の実施を条件として総合的に評価を行う。
ただし、令和6年12月31日までは、更新期限より遡って18カ月以内の屋外曝露(1年間)の結果を用いて評価を行う。
 

(5)性能証明タグの使用

  性能証明された製品については、性能証明が発行された表示として、希望する依頼者は図−1に示す性能証明タグを取り付けて販売することができます。
  タグの使用に当たっては、性能証明日より1年ごとに「製品品質検査」結果を土木研究センターが確認します。
  タグ使用料の一部は、「耐候性大型土のう積層工法」の普及活動費用および用途開発等の研究開発費用に活用します。
 

図−1 性能証明タグ(例)
(6)製品仕様の変更
  性能証明された製品の仕様を変更する場合は、その内容に対応した性能確認の方法を協議します。
 
3.費用(消費税別)
  (1)性能評価試験(初回のみ)
    1社1製品単独実施 650万円(土のうに要求される性能)
      60万円(生地、定荷重下の生地及びベルトの耐候性供試体設置費用)
    1社2製品実施 950万円(土のうに要求される性能)
      120万円(生地、定荷重下の生地及びベルトの耐候性供試体設置費用)
    屋外曝露追加 40万円(生地もしくはベルトのいずれかの追加試験1製品あたり)
    上記以外の場合は、別途相談とします。
  (2)性能証明タグ使用料(製作費用は別途)
     性能証明タグ1枚当たり:15円
  (3)性能証明の更新
     証明更新費用:1製品当たり20万円
   土のうに要求される性能[袋体]試験費用(1製品あたり):
 
同時に実施する製品数 1社1製品 1社2製品
1製品当たりの圧縮試験費用(消費税別) 130万円 110万円
1製品当たりの[生地][ベルト]に要求される性能(耐候性)
供試体設置等費用(消費税別)
60万円 60万円
1製品当たり3体に中詰めし、形状保持試験および圧縮強度試験を実施します。
  (4)性能証明の内容変更
     内容変更費用:1製品当たり20万円
   製品仕様を変更する場合は、性能確認に必要な試験等の費用が別途かかります。
  (5)その他
     試験立会等が必要な場合に要する交通・宿泊費は実費とします。
4.申し込み方法
 

(1)受付窓口

 

一般財団法人 土木研究センター 土工構造物研究部 担当:土橋
〒300-2624 茨城県つくば市西沢2−2
TEL 029-864-2521 FAX 029-864-2515
Mail:kenkyu3@pwrc.or.jp

(2)受付期日

   随時、受け付けます。(図−2 性能証明の流れ)

(3)申込書類

 

① 性能証明依頼書(依頼書様式:別途添付)にてお願いします。

 
図−2 性能証明の流れ
5.性能証明の取り消し
 

以下に該当する場合は、性能証明書の取り消しを行います。

    性能証明取得者が偽り等の不正の手段により性能証明書を取得したと認められる場合。
    性能証明技術に関し、それを原因とする事故等が発生した場合、あるいは特許や事故、不具合、性能証明等に関して係争となった場合。
 

<参考1:1製品当たり[生地]および[吊り上げベルト]の性能評価試験数量>

  (1) 生地

生地(縦方向):縦1500 × 横200mm  3枚以上
  生地(横方向):縦200  × 横1500mm 3枚以上
  原反から高温溶断するとほつれ等が少なくなります。

  (2) 生地(定荷重下での屋外曝露)

生地(横方向):縦200 × 横3000mm ×2枚(縦200  × 横1500mm ×4枚でもOK)
  目合いのずれを2つ程度以内に収めるとよれがなくなります。
    原反から高温溶断するとほつれ等が少なくなります。

  (3) 吊り上げベルト

ベルト : 1500mm 18本(6水準×3本:初期、3か月、6か月、1年、2年、3年)
 

<参考2:1製品当たりの[袋体]性能評価試験数量>

  (1) 摩擦試験

袋体と袋体:6 ケース
  袋体と地盤:6 ケース
  原反から高温溶断するとほつれ等が少なくなります。
摩擦試験
 
  (2) 圧縮耐力試験:6体(予備3体)
圧縮耐力試験 圧縮耐力試験
 
  (4) 吊上げ・吊下ろし試験:3体
吊上げ・吊下ろし試験 吊上げ・吊下ろし試験
 
  (5) 衝撃落下試験:6体
衝撃落下試験
 
<参考3:性能証明(証明有効期間3年)を取得した製品(第2回改訂版)>
「耐候性大型土のう性能証明(第2回改訂版)」取得製品一覧
土研セ
土耐性番号
名称 品番 耐久
仕様
依頼者 証明/更新
第2311 号 耐候性大型土のう
ツートンバッグ
BOS−20N−1PF 1年 前田工繊 2023年6月
第2312 号 耐候性大型土のう KR-2-BB-1 1年 コンドーテック 2023年6月/
2024年4月
第2331 号 耐候性大型土のう
ツートンバッグ
BOS−20N−3PP 3年 前田工繊 2023年6月
第2332 号 耐候性大型土のう
ツートンバッグ
BOS−20N−3PF 3年 前田工繊 2023年6月
第2333 号 耐候性大型土のう
TKバック
TKB-20PPL 3年 大嘉産業 2023年7月
第2334 号 耐候性大型土のう
MSY-HS 3年 且R中商会 2023年6月/
2024年5月
第2313 号 耐候性大型土のう
TKバック
TKB-20PP 1年 大嘉産業 2023年7月
第2335 号 耐候性大型土のう
(東北モデル)
D-1000 3年 褐正 2023年7月
第2314 号 耐候性大型土のう
MKバッグ
MARSOL 300H4 1年 日本マタイ 2023年7月
第2336 号 耐候性大型土のう
MKバッグ
MARSOL 900H4 3年 日本マタイ 2023年7月
第2315 号 耐候性大型土のう
BLACK
KUS-1year 1年 潟Pィ・ユーシステム 2023年11月/
2024年5月
第2337 号 耐候性大型土のう
BLACK
KUS-3years 3年 潟Pィ・ユーシステム 2023年11月/
2024年6月
第2316 号 耐候性大型土のう BK201S-N 1年 轄イ藤ケミカル 2023年12月
第2431 号 耐候性大型土のう
ジオガードバッグ
GEOー3 3年 モリリン 2024年5月
第2432 号 耐候性大型土のう 2T3Y-S 3年 潟Aイヤマ 2024年7月
第2411 号 耐候性大型土のう
くろすけくん
SDM-002BK-1A 1年 叶蜻莓チ板 2024年10月
なお、耐土性証第1201〜1209号については、定められた性能(第2回改訂版)があることを確認していない。


<参考4:性能証明(証明有効期間3年)を取得した製品(改訂版)>
「耐候性大型土のう性能証明(改訂版)」取得製品一覧
耐土性証
番号*
名称 品番 耐久仕様 依頼者 証明日
(更新日)
1306 耐候性大型土のう BK203 3年 (株)佐藤ケミカル 2022年8月 更新
1901* 耐候性大型土のう
SDM-002BK-3 3年 株式会社仙台銘板 2022年6月更新
1903* 耐候性大型土のう MXB-3 3年 太陽工業株式会社 2022年9月更新
*)平成30年8月より新規取得の証明書番号を「土研セ 耐土性証○○○○号」と称する。


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