(財)土木研究センター/お知らせのページ(97年7月)


 

土木系材料技術・技術審査証明事業完了課題

 土木研究センターでは昭和62年11月26日付け建設省告示第1992号として建設省より認定を受けた「土木系材料技術・技術審査証明事業」により、下記課題について審査証明を完了しました。


(1)

課題名

河川護岸用吸い出し防止シート
「ES−アルファシートE-10」

1)依頼者

東洋クッション株式会社、株式会社アルファオブジャパン

2)技術の概要

「ES−アルファシート E-10」は、河川護岸として用いる連節ブロックなどの背面に設け、堤体内の浸透水や河川の流水作用で土砂が流出すること(吸い出し)を防止する目的として使用されるシートである。
「ES−アルファシート E-10」はポリエステルおよびナイロンの合成繊維マットにポリプロピレンクロスをニードルパンチ製法で一体化した製品で特に高い引張り強度を有し、また耐候性・化学的安定性が高く吸い出し防止を目的とした工法に適している。

3)審査項目

1) 吸い出し防止特性 2)透水特性 3)強度特性 4)耐久特性 5)摩擦特性6) 施工性 7)作業性

4)証明書

平成8年12月26日付「技審証第0807号」

5)連絡先

東洋クッション株式会社 開発部 白羽 TEL0562-47-2151
株式会社アルファオブジャパン 営業部 鈴木 TEL0562-46-3353


(2)

課題名

高湿度、低温硬化型鋼橋用重防食塗装システム
「MCコーティング」

1)依頼者

東レ株式会社

2)技術の概要

「MCコーティング」は、鋼橋梁の腐食を防止する、高湿度、低温硬化型のウレタンウレア系重防食塗装システムである。
「MCコーティング」の硬化機構は、ウレタンプレポリマーが空気中の水分によつて、ウレア結合による網目構造を形成し、硬化するいわゆる「1液湿気硬化型」反応機構である。
本システムは、従来の重防食塗装系の中・上塗り用塗装としてもちいられている通常の2液型ポリウレタン樹脂塗装とは異なり、1液タイプなので使い易く、し湿気硬化型であるため高温度、低温下でも塗装可能で、かつ現場施工性に優れたコーティング材である。同時に亜鉛の特性防食効果と、雲母状酸化鉄(MIO)の含有効果により、防食性能に優れた機能を発揮する。

3)審査項目

1)塗装環境 2)素地調整 3)乾燥性 4)塗装作業性 5)防錆性能 6)耐候性能7)塗り重ね性 8)環境に対する安全性 9)機械的性質

4)証明書

平成9年2月7日付「技審証第0810号」

5)連絡先

東レ株式会社 CC事業プロジェクト 須々木 TEL0473-50-6160


(3)

課題名

紐状接触材を用いた紫外線併用接触酸化法による河川水の直接浄化システム
「アイUUシステム」

1)依頼者

岩崎電気株式会社

2)技術の概要

「アイUUシステム」は、接触酸化処理部、紫外線併用接触酸化処理部および殺菌部から構成されている。また、流下方法は押し出し流れ方式を採用している。
接触酸化処理部は、紐状接触材(ポリプロピレン製)を垂直方向に充填し、その表面に微生物を繁殖させ、有機物の酸化、分解、吸収により浄化を行う。紫外線併用接触酸化処理部は、紫外線の持つ光エネルギーを利用し、接触酸化処理部では処理しきれない有機物等を酸化分解もしくは低分子化させ、それらを再度微生物により生物浄化させる。これら2つの作用をエアレーションによる循環処理を行うことにより、接触酸化だけでは処理できない有機物等の高度処理を行う。
エアレーションは微生物の活性維持と酸化、分解に必要な酸素の供給ならびに汚濁水と微生物とを接触させるための水流(片側旋回)を起こさせるために行う。
殺菌部は仕上げ工程として、殺菌ランプにより大腸菌群の殺菌処理を行い、この点に大きな特徴を有している。

3)審査項目

1)水質の浄化能力 2)施設規模 3)浄化効率の安定性と持続性 4)浄化施設建設費 5)維持管理の容易性

4)証明書

平成9年2月21日付「技審証第0812号」

5)連絡先

岩崎電気株式会社 営業部 和田 TEL 03-3769-8419


(4)

課題名

ひも状接触材を用いた河川水の直接浄化システム
「ニューバイオクリーン」

1)依頼者

共和コンクリート工業株式会社

2)技術の概要

「ニューバイオクリーン」は、汚濁の進んだ中小規模の河川水や生活雑排水を対象とした生物接触酸化法を用いた水質浄化技術である。生物担体は軽量で空隙率、表面積の大きいひも状接触材(塩化ビニリデン製)を使用している。プレキャスト製のU型またはボックス型のコンクリートブロックを連結して水路を構成し、水路内部に溢流水と蛇行型の2種類の堰板を装着し、流下水を押し出しの流れにより上下左右に誘導して、ひも状接触材に接触させて接触および沈殿効果を高める。水路低部から曝気を行って溶存酸素量を高め生物接触酸化を促進し、また空気を強く噴気して接触材を揺動させることで、接触材に付着した汚泥を容易に分離させることができる。汚泥は水路に沿って設けた排汚泥管から引抜いたり、溢流型堰板使用区間で揚泥車による吸引などの方法で檀毎に引抜くことも可能である。本システムは、汚泥の引抜きを容易にし、施設全体を同程度の水質浄化能力を有する 間接触酸化法の施設に比較して、接触材充填時の空隙率が大きいため、軽量でコンパクトにまとめることができる特徴を有している。

3)審査項目

1)水質の浄化能力 2)施設規模 3)浄化能力の安定性と持続性 4)維持管理の容易性 5)治水上の安全性

4)証明書

平成9年2月21日付「技審証第0813号」

5)連絡先

共和コンクリート工業株式会社 東京環境営業部 大木 TEL 03-3943-4373


(5)

課題名

プラスチック接触ろ材による河川水の直接浄化システム
「トーヨービゴレ」

1)依頼者

東洋ゴム工業株式会社

2)技術の概要

「トーヨービゴレ」は、プラスチック接触ろ材(トーヨーバイオハイレックス)を充填した水路に浄化対象とする河川水を流入し、ろ材表面に微生物により形成される生物膜と接触させ、水中に存在する溶存有機質に起因するBODや微細な有機物SSなどを除去する生物化学的処理法である。
本方法は、押し出し流れ方式であり、河川の持つ自浄効果を特殊鞍型の接触ろ材を採用することにより、大幅に促進したものである。このろ材は空隙率、表面積ともに大きく、水の分散がよいので生物膜と被処理水との接触効率がよく、省スペース型の施設とすることができる。また、曝気等の機械設備がほとんど不要のためランニングコストが安い。さらに、除剰の生物膜や補足された無機物SSは、設備の下部に沈殿堆積し、有機物は微生物により減量する。発生土は、攪拌羽根付スラリーポンプなどにより容易に取り出すことができる。したがって、維持管理も容易である。

3)審査項目

1)水質の浄化能力 2)施設規模 3)浄化能力の安定性と持続性 4)浄化施設建設費および維持管理費 5)維持管理の容易性 6)治水上の安全性

4)証明書

平成9年2月21日付「技審証第0814号」

5)連絡先

東洋ゴム工業株式会社 R&P工業・建設資材営業部 内田 TEL 03-5955-1230


(6)

課題名

盛土補強用ジオグリッド
「アデム」Gタイプ

1)依頼者

帝人株式会社、前田工繊株式会社

2)技術の概要

「アデム」Gタイプ は、高強度で伸びが小さく、クリープ変形の小さいアラミド繊維(テイジンテクノーラ)を土木工事用資材として高密度ポリエチレン樹脂と複合させた格子構造の盛土補強材である。
高密度ポリエチレン樹脂を押し出し機で細孔から押し出してグリッド状に成形する際に、アラミド繊維を芯材として縦ストランドに挿入し、繊維補強したものである。

3)審査項目

1)引張強度特性 2)クリープ特性 3)施工時における耐衝撃性 4)耐久性5)土との摩擦特性 6)施工性

4)証明書

平成9年2月26日付「技審証第0808号」

5)連絡先

前田工繊株式会社  技術部 横田 TEL 0776-51-9202


土木技術資料の購読案内

 

 土木技術資料の申し込みは下記の申込書でFAXを御利用下さい。

<購  読  料>

土木技術資料 1冊 ¥1,050

年間購読料  ¥12,600(内税)送料込

<お問い合せ先>

財団法人土木研究センター技術研究所

〒300-26 つくば市西沢2−2

TEL 0298-64-2521 FAX 0298-64-2515

担 当 木 本 正 子


切り取り線




土木技術資料購読申込書

御名前

担当者名

団体購読

個人購読
(いずれかに○印)

送付先&御住所



TEL

FAX

申込部数   平成   年   月より   部


購読中の方で申込内容に変更が生じた方は、すみやかに上記担当者にご連絡下さい。




切り取り線



新着情報インデックスへ戻る