平成30年度上期もまた様々な研究活動を行いました.2018年4月から2018年9月までの上半期に発表した論文は次のようです.海洋開発が16件,地形論文が1件,著作が1件,雑誌海岸が1件,諸論文が7件,土木技術資料が1件,合計で27件(うち英文が2件)でした.また,2016年からとりまとめを行ってきたBGモデル(Bagnold概念に基づく3次元海浜変形モデル)の執筆修正が完成し,間もなくINTEC社から「Morphodynamic model for predicting beach changes based on Bagnold’s concept and its applications」と題して出版されます.この本は,世界中の誰もが読めるようにInternetでのFree downloadが可能としました.この本では8タイプのBGモデルを紹介し,それぞれの適用例を示しています.このモデルでは,海岸に人工構造物(突堤,離岸堤,人工リーフなど)が設置された場合の地形変化予測に留まらず,砂嘴,barrier island, 尖角岬(州),陸繋砂州の形成,島と島の接続・融合,風波による湖浜変形などの計算が可能となっています. |
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[海洋開発] |
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1) |
渡部未樹久, 小林昭男, 宇多高明, 野志保仁:養老川水系高滝ダム堆砂の養浜材としての利用の可能性検討,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_282-I_287,2018. |
2) |
野志保仁, 目野玄也, 宇多高明, 小林昭男:九十九里浜南端に位置する一宮海岸における養浜とその効果検証,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_288-I_293,2018. |
3) |
山田義仁, 大ア美千枝, 山田秀夫, 宇多高明, 大谷靖郎, 繁原俊弘:離岸堤背後での掘削による養浜土砂の調達 -下新川海岸荒俣地区での現地実験-,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_300-I_305,2018. |
4) |
宇多高明, 石川仁憲, 三波俊郎, 細川順一, 蛸 哲之:2017年台風21号時の高波浪による柳島・茅ヶ崎中・菱沼海岸の侵食,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_635-I_640,2018. |
5) |
宇多高明, 石川仁憲, 五十嵐竜行:台風21号による西湘バイパスの被災とその原因,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_641-I_646,2018. |
6) |
岡嶋康子, 宮島祥子, 宇多高明, 大谷靖郎, 繁原俊弘:沖浜における局所海底勾配と底質中央粒径の関係 -下新川海岸での現地観測-,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_653-I_658,2018. |
7) |
宇多高明, 伊達文美, 石川仁憲, 大木康弘:洲島での人工改変に起因する海浜変形 -沖縄本部半島沖の水納島の例-,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_659-I_664,2018. |
8) |
貝沼征嗣, 袴田充哉, 戸田晃裕, 宇多高明, 石川仁憲:福田漁港周辺での東向きの沿岸漂砂の阻止による地形変化の解析,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_665-I_670,2018. |
9) |
貝沼征嗣, 袴田充哉, 永井友子, 宇多高明, 石川仁憲:遠州灘に面した浜松五島〜湖西海岸での汀線変化と沿岸漂砂量の推定,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_671-I_676,2018. |
10) |
宇多高明, 五十嵐竜行, 大谷靖郎, 五味久昭, 立石賢吾, 繁原俊弘:西湘海岸における2014〜2016年の海浜地形変化,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_677-I_382,2018. |
11) |
小林昭男, 宇多高明, 宮田隆平, 野志保仁:Nha Trang北部のHon Chong Beachの砂浜消失と養浜による砂浜復元,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_683-I_688,2018. |
12) |
諸橋 良, 岡本光永, 石野 巧, 宇多高明, 石川仁憲, 市川義隆, 渡邉卓弥:沼川第二放水路の函体内堆砂の排砂実験,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_743-I_748,2018. |
13) |
横田拓也, 小林昭男, 宇多高明, 勝木厚成, 野志保仁:飛砂による堆砂垣周辺の地形変化とセルオートマトン法によるその予測,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_749-I_754,2018. |
14) |
宇多高明, 大谷靖郎, 伊達文美, 宮原志帆:Saipan島沖の洲島(Managaha島)の季節的変動機構,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_785-I_790,2018. |
15) |
市川真吾, 大中 晋, 宇多高明:島嶼国における地域主導型の海岸維持管理の実現に向けた取り組みとその成果,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_791-I_796,2018. |
16) |
大中 晋, 市川真吾, 泉 正寿, 宇多高明:ツバル国での礫養浜におけるモニタリング結果を踏まえた順応的管理の取り組み,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 74,No. 2,pp.I_797-I_801,2018. |
[地形] |
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1) |
宇多高明,芹沢真澄,宮原志帆:曽根干潟にある間島の背後に伸びたcomet-tail spitの形成機構,地形,Vol.39,pp.149-166,2018. |
[著作] |
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1) |
Uda, T., Serizawa, M., and Miyahara, S. 2018. Segmentation of water body and lakeshore changes behind an island owing to wind waves, pp. 49-70, Chap. 4 in Applications in water systems magnagement and modeling, ed. by Daniela Malcangio, 129 p., IntecOpen. |
[雑誌海岸] |
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1) |
宇多高明, 石川仁憲:砂浜が有する保全効果の評価手法に関する一提案, 海岸, Vol.55, pp.52-55, 2018. |
[諸論文] |
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1) |
宇多高明:2017年台風21号時の高波浪による湘南海岸の侵食実態と土砂移動,第2回海岸セミナー講義集,pp.33-47,2018. |
2) |
Takeshita, T., Kato, F., Fukuhara, N., Igarashi, T., Koizumi, T., Uda, T. 2018. Experiment on coastal dike resiliency against unexpected wave overtopping, Proc. 28th Inter. Ocean and Polar Eng. Conf., pp. 1490-1497. |
3) |
横田拓也,宇多高明,小林昭男,野志保仁:神奈川県七里ヶ浜の前浜での砂鉄堆積とその起源,日本沿岸域学会研究討論会2018講演概要集,No.31(PDF),セッション5-3,2018. |
4) |
横田拓也,宇多高明,小林昭男,野志保仁:富津新港の防波堤隅角部における砂浜の形成,日本沿岸域学会研究討論会2018講演概要集,No.31(PDF),セッション15-1,2018. |
5) |
宇多高明:奄美大島の嘉徳海岸の侵食機構,日本沿岸域学会研究討論会2018講演概要集,No.31(PDF),セッション15-2,2018. |
6) |
宇多高明,大谷靖郎,野志保仁,大木康弘:長崎県橘湾に面した千々石海岸の侵食,日本沿岸域学会研究討論会2018講演概要集,No.31(PDF),セッション15-3,2018. |
7) |
宇多高明,石川仁憲,蛸 哲之,石川健二:台風21号時の高波浪による七里ヶ浜の侵食,日本沿岸域学会研究討論会2018講演概要集,No.31(PDF),セッション15-5,2018. |
[土木技術資料] |
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1) |
宇多高明,三波俊郎:リーフからの砂供給量の減少と人工改変によるリーフ海岸の変化,土木技術資料,Vol.60-6,pp.50-53,2018. |