平成28年度上期における「なぎさ総研」の研究成果
   

 2016年7月にはTurkyでICCEが開催され,それに筆者らも参加予定でしたが,クーデターのため会議が延期され,registration費用を払ったにもかかわらず論文もできず,中途半端な結果に終わりました.このようなことは初めての経験でした.一方,2015年の8月初旬には海洋リゾートとして有名なTailandのKrabiを訪問し,離島の海岸調査で興味深い現象を観察しました.こうした中で,今期もまた様々な研究活動を行いました.2016年4月から2016年9月までの上半期に発表した論文は次のようです.海洋開発が15件,地形が1件,諸論文が6件,土木技術資料が1件,合計で23件(うち英文が1件)でした.なお,絶版となっていた下記の本をCD-R版として再発行したことは前回と同様です.また,2010年に出版したJapan’s Beach Erosion の2nd editionの発行作業を進めており,まもなく初版と同様World Scientific社から発行されます.これについてもご期待ください.

   

宇多高明:「海岸侵食の実態と解決策(CD-R版)」,山海堂,p.304,2004.

 

[海洋開発]

1)

横山卓司,大石昌仙,宇多高明,石川仁憲,宮原志帆,芹沢真澄:BGモデルによるL型・T型突堤の機能性比較 -清水海岸の例-,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_7-I_12,2016.

2)

市川真吾,大中 晋,泉 正寿,遠藤秀文,宇多高明:島嶼国における持続可能性を考慮した海岸保全対策の提案,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_49-I_54,2016.

3)

Takaaki Uda, Tsung-Hsien Tsai, Yu-Hsiang Lin, Chun-Hung Pao: Beach erosion on Golden Beach in south Taiwan, J. JSCE, B3 (Civil Eng. in the Ocean), Vol. 72, No. 2, p.I_79-I_84, 2016.

4)

宇多高明,小林昭男,伊達文美,三上康光,芹沢真澄:VietnamのVan Phong Bay内のBip Island周辺における陸繋砂州の発達,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_85-I_90,2016.

5)

宇多高明,大谷靖郎,大木康弘:2015年夏季の台風時の高波浪による一宮・一松海岸の侵食,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_91-I_96,2016.

6)

野志保仁,永渕康平,小林昭男,宇多高明,三上康光:東条前原海岸の長期的変遷と2015年の台風時高波浪による急激な侵食,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_97-I_102,2016.

7)

宇多高明,大木康弘,三波俊郎:日立市河原子海水浴場で進む急激な侵食の実態,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_103-I_108,2016.

8)

宇多高明,三波俊郎,大谷靖郎,大木康弘:北九十九里浜の汀線変化と飯岡漁港周辺における海浜変形の実態,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_109-I_114,2016.

9)

宇多高明,伏木祐二,村井寛昌,大谷靖郎,大木康弘:下新川海岸の片貝川河口付近での海底谷への土砂落ち込みと海岸保全,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_115-I_120,2016.

10)

宇多高明,石川仁憲,三波俊郎,石野 巧,鈴木 悟,岡本光永:富士海岸にある暗渠・セットバック型放水路周辺の海浜形状の比較,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_127-I_132,2016.

11)

石川仁憲,宇多高明,水野良幸,佐藤雅史,三波俊郎:静岡清水海岸におけるsand bodyの移動実態と養浜効果の検証,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_133-I_138,2016.

12)

宇多高明,石川仁憲,芹沢真澄,宮原志帆,石野 巧,鈴木 悟,岡本光永:BGモデルによる従来型暗渠放水路吐口への堆砂機構の検討,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_568-I_573,2016.

13)

宇多高明,五十嵐竜行,大木康弘:各種法律に見る海浜土砂の解釈と災害復旧,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_730-I_735,2016.

14)

宇多高明,芹沢真澄,宮原志帆:閉鎖水域内に島(州島)がある条件下での風波による地形変化の計算,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_994-I_999,2016.

15)

芹沢真澄,宇多高明,宮原志帆:複数の州島の端部砂州の干渉と融合による地形変化の予測,土木学会論文集B3(海洋開発),Vol. 72,No. 2,p.I_1000-I_1005,2016.
 

[地形]

1)

芹沢真澄,宇多高明,宮原志帆:風向出現確率が円形・楕円形分布で与えられる場での矩形湖の分裂計算,地形,Vol.37,pp.209-236,2016.

 

[諸論文]

1)

大谷靖郎,伏木祐二,村井寛昌,宇多高明,大木康弘,五十嵐竜行:急深な富山湾に面した下新川海岸の生地鼻〜石田漁港間の海浜変形,日本沿岸域学会研究討論会2016講演概要集,No.29(PDF),セッション5-1,2016.

2)

小林昭男,宇多高明,野志保仁:Vietnam Nha Trang北部の海岸の人工化とCai River河口部の侵食,日本沿岸域学会研究討論会2016講演概要集,No.29(PDF),セッション5-3,2016.

3)

三上康光,小林昭男,宇多高明,野志保仁:盤洲干潟縁辺部における砂嘴の発達と侵食による粘性土層の出現,日本沿岸域学会研究討論会2016講演概要集,No.29(PDF),セッション5-4,2016.

4)

宇多高明,伊達文美,五十嵐竜行,立石賢吾:新潟海岸の新川漁港〜角田浜間で進む侵食の実態,日本沿岸域学会研究討論会2016講演概要集,No.29(PDF),セッション9-1,2016.

5)

宇多高明,星上幸良,小澤宏樹:敦賀湾東岸の横浜地区での離岸堤建設と泊地浚渫に伴う海浜変形,日本沿岸域学会研究討論会2016講演概要集,No.29(PDF),セッション9-3,2016.

6)

宇多高明,星上幸良,小澤宏樹:福井県美浜町の耳川の河口閉塞の実態と新しい河口処理法,日本沿岸域学会研究討論会2016講演概要集,No.29(PDF),セッション9-4,2016.

 

[土木技術資料]

1)

宇多高明:ツバル国のフォンガファレ島中央部のトレンチの埋め立てによる住環境の改善,土木技術資料,Vol.58-7,pp.72-75,2016.


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