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2000年に施行された新海岸法では、砂浜が海岸保全施設として位置付けられた。しかしながら、これまでの海岸保全が主として海岸構造物を造ることを中心に行われてきたこともあり、従来の基準書等には、砂浜づくりについての技術的な知見が乏しいのが現状であった。
本マニュアルは、今後、普及していくと考えられる養浜工について、これまでに発刊された養浜に関する各種マニュアルで不十分であった静的養浜における断面諸元の設定方法や、欧米で積極的に行われている動的養浜の技術論について、筆者らの現場での経験に基づき、関連する新しい知見を踏まえて、養浜砂が一般には混合粒径であることに考慮するなど、より実務的な利用を第一義的に考えて設計方法を整理したものである。
とくに動的養浜については、養浜材の流出を前提とする手法であることから、事業実施に際してはその効果を十分に説明しない限り、継続的実施は困難となる。これを解決するためには、目的とする防護や環境的機能が確実に機能するという点に関して定量的な評価が必要とされる。本マニュアルでは、これに対し、投入土砂の侵食海岸への寄与率を時間・空間的に定量的に評価できる手法を紹介するなど、養浜による達成度を評価する方法についても記述している。
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発行 :
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平成17年10月1日
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体裁 :
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A5版 170頁
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価格 :
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2,381円(税、送料別) |
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目次
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1
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はじめに
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2
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養浜工の概要
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2.1
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目的
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2.2
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機能
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2.3
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養浜の形態
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2.3
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新しい養浜のコンセプト
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3
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養浜工の設計
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3.1
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実態解析
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3.1.1
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砂浜海岸の地形変化
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3.1.2
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現地踏査の方法
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3.1.3
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実態解析の方法
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3.1.4
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解析結果の整理
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3.2
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社会条件・自然条件の整理
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3.3
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整備目標(要求性能)の設定
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3.4
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養浜の適性
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3.5
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養浜形態(工法)の選定
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3.6
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設計条件の整理
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3.7
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基本形状の設計
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3.7.1
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養浜の基本形状
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3.7.2
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海浜縦断形
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3.7.3
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平面形
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3.7.4
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養浜量
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3.7.5
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維持養浜
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3.8
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養浜材料調査
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3.9
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養浜材料の評価
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3.10
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目的達成性能の照査
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3.11
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静的養浜における海浜安定性照査
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3.11.1
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ポケットビーチ内の安定汀線の計算法
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3.11.2
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Hsu・Evansモデルを拡張した3次元海浜変形予測モデル
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3.11.3
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護岸を考慮した場合の3次元安定海浜形状の計算法
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3.11.4
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三次元静的安定海浜形状の簡易予測モデル
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3.12
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動的養浜における海浜安定性照査
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3.12.1
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海浜縦断形の安定化機構を組み込んだ等深線変化モデル
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3.12.2
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粒度組成の平面変化を考慮した等深線変化モデル
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3.13
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施工方法の検討
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3.14
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維持管理計画の作成
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3.15
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周辺海岸への影響検討
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3.16
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飛砂対策
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3.17
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詳細設計
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4
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留意点と今後の課題
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5
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あとがき
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